北大阪急行延伸の土木工事 日建連表彰で受賞
関係者連携と地域住民の合意形成を評価

北大阪急行電鉄と箕面市が進めてきた北大阪急行電鉄南北線の延伸事業のうち、同電鉄が発注した土木工事が、一般社団法人日本建設業連合会「日建連表彰2023」の土木賞を受賞した。

日本建設業連合会の宮本洋一会長(中央左)から表彰を受けた(写真はいずれも北大阪急行電鉄提供)

土木工事は2017年1月に工事着工。箕面船場阪大前駅から千里中央駅までのシールドトンネルを構築する工事を、2023年6月の竣工まで約6年半にわたって進めてきた。土木工事を含む延伸事業は、来年3月23日(土)の開業に向けて最終段階に入っている。

「土木賞」は北大阪急行電鉄のほか、阪急設計コンサルタント、熊谷組・フジタ・森組特定建設工事共同企業体、精研、日特建設、地中空間開発、笹島建設、森川工務店の発注者、設計者、施工者で構成される多様な関係者で受賞した。

千里中央駅北端部へ到達したシールド2号北行

受賞にあたっては、鉄道新線が建設されるシールドトンネルの直上にある建築物に対して、掘り進むことによって伴う挙動をリアルタイムで把握するなどの厳しい施工管理を行った点に着目。発注者、施工者、有識者で構成する委員会や、構造照査・評価を行う第三者機関との情報共有を通じて、地域住民と合意形成を図りながら施工し、その結果、建築物に影響を及ぼすことなくトンネル構築を完了したことが高く評価された。

受賞記念品

特に建築物が込み入る千里中央駅周辺では、安全に工事が進むように検討に検討を重ね、地盤に薬液を注入して土を凍らせ、地盤内に残されていた土留め壁をシールドトンネル工事の前に撤去するなど、細心の注意を払って進められた。北大阪急行電鉄では「南北線延伸線の開業に向けて、引き続き、安全第一で準備を進めてまいります」とコメントしている。

日建連表彰は、良質な社会資本や優秀な建築物を広く内外に発信し、関係者の功績や対象物の秀逸さを様々な専門的見地から評価・顕彰する制度。土木賞は生活、経済を支える社会基盤の土木構造物の施工プロセスの視点を重視して選定されている。




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